東アジアでもっとも整備されているフットパスは、韓国済州島の済州オルレでしょう。「オルレ」というのは、韓国の済州島の方言で「大通りから民家に至る路地」という意味です。2007年9月に最初のコースがオープンし、2012年11月にオープンした第21コースをもって丸い形をした済州島をほぼ一周する形でコースがつながることになり、済州島各地の歴史、文化、食などが満喫できるものになっています。フットパスの運営や整備は、社団法人済州オルレが行っていますが、コースの設定や宣伝などについては、道や市政府と協議しながら進めています。コース上には、ルートを案内するサインとして、青色と赤色のリボンが木の枝や電柱に結びつけられたり、分かれ道などの重要なポイントにはカンセと呼ばれる済州島固有の小型馬を模した標識が置かれたりしています。現在、島内を一周する21の正規コース(約350km)と5の追加コース(約73km)があり、韓国内でのトレッキングのブームも重なって、年間100万人以上の人が済州オルレを訪れています。また、オルレ本部のショップやHPで、オルレに関するグッズ、ガイドブックをはじめとしてレインコートやバンダナなどを積極的に販売しています。なお九州のフットパス、九州オルレや美里フットパスは、この済州オルレの影響を強く受けています。(2012年8月訪問)
ホームページ(右上のカンセ(馬のオブジェ)付近をクリックすれば日本語表示にできます) http://www.jejuolle.org/